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甘茶茂編『線と情事 第二号』

2013年4月に創刊された文芸同人誌『線と情事』の第二号。前号(「猫」特集!)には各界の著名クリエイターが参加し話題を集めましたが、今号にも引き続き、しまおまほ、藤原大輔(MU-STARS)、石原ユキオが参加したほか、河井克夫、図Yカニナ、星川あさこ、ぽっぷ(おどぼけビ~バ~)といった面々が文章を寄稿。さらに、同人初参加の大物アニメーター(大物ですぞ!)が変名でメカデザインを寄せている。表紙・グラビアは、小栗康平監督『埋もれ木』(第58回カンヌ国際映画祭・監督週間部門出品作品)にて、若干14歳で主演を務めた夏蓮。また、MU-STAR Group の新曲を含む3曲入CDを付属するなど、テンコ盛りな内容となっている。

今回の特集は「お菓子」ということで、お菓子にまつわる小説や漫画や音楽、または国内外のお菓子を紹介するエッセイを収めた、それはそれはソー・スウィートな一冊でありまして、穀類の粉を練り焼くあるいは蒸すなどしたビスケットや饅頭、キャンディやチョコレート、アイスクリーム、ポテトチップスやポップコーンのスナック、なんでもござれ。乳や蜜の甘い匂いで我々を誘い出しては耽溺させる魅惑の女王様=スウィーツを、あらゆる角度から切り込みます。そこでは灼熱の焦土のようなカラメルも、冷血無慈悲のアイスクリームも、拷問のようなリコリスの噛みごたえも、極彩の着色料のバッドトリップも、すべては高カロリーな快楽の彼方に転化するのであります。心に降り注ぐ甘露の雨はシュガーラッシュ。頑張った自分にご褒美をあげたいそんなときにソーッと開いては、お菓子が誘う蠱惑の宇宙に想いを馳せていただきたいものです。

いやー、実はわたくし方便凌、この「ブック狂」の縁もありまして、本誌に拙文を寄稿させていただいております。「琥珀味の飴玉」と題された文章と、僕がソングライターを務めるロックバンド、Love and the Kraftsにて楽曲「Soft Bullet」を提供しております。というわけで、せっかくなのでセルフライナー的な話でもさせてください。ま、文章に関しては本当にその内容の通りといいますか……僕はそもそも“お菓子”だったり“スイーツ”には疎い方の人間でして、いや、そりゃ好きですが、いまもカルビーのポテトチップスを食べていたところで、この文章書いているいま、オーディオからは放課後ティータイムの「ときめきシュガー」なる曲が流れていたりもしますが、まー、自分は菓子というものを知らない。そこで、どうして自分はそんなツマラン人間であるのかを述べています。ちなみに、本文に登場するフューチャーファンクと呼ばれる音楽は、このあたりの音楽のことを指しています。

「Soft Bullet」に関しては、大分前から存在する曲で、すでにレコーディング音源もあったのですが、ライブで演奏するにつれてアレンジが変わってきたということもあり、すべて新たに録音しなおしたものです。さらに今回は自分の手でプログラミングを行い、ストリングスの音などを追加しました。Electric Light Orchestraがよりロックバンド然としていた時期特有の仰々しさやEmitt Rhodesのカジノギターをダブルで重ねたリフレイン(もちろんそれらの元ネタはビートルズなわけですが……)、あとは直近の神前暁ワークス(『物語シリーズ セカンドシーズン』の主題歌!)みたいなことがしたくてああいう風にした記憶がありますが、いま聴き返してみるとどうだろう(笑)そのあたりも含めてぜひともチェックしてみていただけると幸いです。

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「線と情事 第二号」 / NECOfan
販売価格(税込): 1,050 円
A5判 80ページ
発行日: 2013/12/31