B3631-00

よるのひるね映画研究会『よるひる映研傑作選DVDブック』

東京・阿佐ヶ谷の喫茶店「よるのひるね」を拠点に、漫画家・古泉智浩が主催するショートムービーワークショップ「よるのひるね映画研究会」(通称: よるひる映研)。家庭用ビデオカメラやスマートフォンなどを使って、「ささやか映画」(=1時間程度で撮影された、1分から長くて5分の、もしあまり面白くなくてもすぐに終わって、観客の迷惑にならない映画)を制作することを目的としたワークショップで、漫画家、歌人、ライターなどを中心としたメンバーで構成されています。本書はそんな「ささやか映画」を集めたDVDが付属した一冊です。参加メンバーは、古泉智浩、押切蓮介、河井克夫、タイム涼介、奈良崎コロスケ、羽生生純、ピョコタン、藤枝奈己絵、堀道広、枡野浩一、見ル野栄司などなど豪華な面々。

それぞれがそれぞれの分野で活躍している作家とはいえ、映像に関してはまったくの門外漢である人々がほとんどであったはず。しかし、「とりあえず作る」「こまかい事を言う前に作る」というスタンスの下で、お互いにディスカッションを交えながらなかば強制的に作り発表することで、自然と“もの作り”をする体勢になっていくのが面白いところ。たぶん、どんなジャンルでもそうだと思うのですが、どんなサイズの作品であろうと、“作り切ること”が大事だと言われているはず。頭に浮かんだアイデアを、未熟でもいいからブラッシュアップし、道筋を立ててひとつの作品として完結させる。理由はいろいろとあると思いますが、全力を注いで一本の傑作を作ろうとするよりも、軽い気持ちでもって同じ時間で五本の完成品を作り上げることの方が大事なんですよね。

「よるひる映研」で制作された映画作品自体は、もう、アマチュアリズムそのものとでも言うべき、ローファイな作品たちでしかありません。しかし、お互いがお互いの作品に出演したりと、スモールサークル的な側面も大きいですが、「とにかく挑戦してみる」というような、このワークショップの持つ有機的な“ものづくり空間”が感じられ、「大人の部活みたい」(参加者/紙芝居作家・飯田華子さん談)といった声もうなずけます。

自慢めいた言い方で恐縮なのですが、少しでも製作に興味のある人なら、やってみたらきっととても楽しいと思います。作品を見て、ブックレットをお読みいただけば大体のやり方はご理解いただけますよね。ぜひ、お友達と真似してやってみてください。

(あとがきより)

こういう映画だったら作れるだろうし、作ってみたい! と思わされるはず。すでにもの作りに携わっていて、さらに視野を拡げたい人は、「ささやか映画」作りにトライしてみるとよいでしょう。

Buy Now

よるひる映研傑作選 DVDブック / よるのひるね映画研究会
販売価格(税込): 2,100 円
A5判並製
発行日: 2012/04/30