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島田真人編『CURRY CARAVAN』

あらゆるジャンルのクリエイターが集まる謎の集団、ベンチウォーマーズの島田真人が企画編集したカレー同人誌『CURRY CARAVAN』。扱うカレーはスパイスを沢山使ったインドカレーのような“本格志向”なカレーからCoCo壱番屋のようなフランチャイズ店のカレー、更にはコンビニのカレーカップ麺やカレー味の菓子に至る。カレーに貴賎なし。なんというか、「カレーがカレー以上のものとして迫ってくる」一冊であると思います。「カレーはライブです」「カレーにもレアグルーヴがあってもいい」(『東京カリ〜番長 水野仁輔+伊藤盛対談』より)とは果たしてどういうことなのか?

先に抜粋した対談での言葉のような、ある種大仰な言い回しに感化されて言うとすれば、「カレーは旅である」とこの本から僕は学んだように思います。実際、直接カレーからは離れた南アジア旅行記のようなものも収録されていますが、この本に登場しカレーを語る人々はみな、スケールの大小の差こそあれどカレーを起点に自らをとりまく世界の外側に感心を抱き、旅に出ています。インドへ調理法を学びに行く人もいれば、いつもの味を求めて隣の街のなか卯まで自転車を漕いでカレーうどんを食べにいく人もいる。人それぞれのドラマがあり、そういった意味でもカレーに貴賎はない、と言えるのかもしれない。

堀道広、斎藤裕之介によるSFカレー漫画も収録。個人的には「金沢カレー」にまつわる、半世紀以上に及ぶルーのようにドロドロとした熱い戦争のエピソードが一番興味深く読めましたね。ゴリラの看板でおなじみのゴーゴーカレーにそんな歴史があったとは!

ちなみにこの本を出先で読んだ僕は、帰りがけにCALDIでマースカレーのレトルトパックを買って帰りました。本当は駅前の小さい店の美味いカレー(ココナッツカレーが美味い)を食べていきたかったのだけれど、節約したかったので家で炊いたご飯にかけて食べた。そういうカレーとの付き合い方も、この本はきっと容認してくれるはず。カレーに貴賎はないのだから……。

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「CURRY CARAVAN」 / 島田真人
販売価格(税込): 840 円
A5判 86ページ
発行日: 2011/06